お腹が張っている

2026年06月13日

見逃すと危険なサイン

犬や猫の「お腹が張っている」という症状は、単なる食べ過ぎや肥満ではなく、数時間以内に命に関わる重大な病気のサインである可能性もあります。

お腹が張る原因

様々な原因がありますが、中には緊急性の高い疾患も含まれています。

  • ・胃拡張・胃捻転症候群:胃がガスや食事で巨大に膨らみ、さらにねじれてしまう病気です。お腹が太鼓のようにパンパンに張り、何度も「吐こうとするのに何も出ない(空嘔吐)」、ヨダレが出る、ハァハァと苦しそうな呼吸をするのが特徴です。主に大型犬や胸の深い犬種に多く、数時間でショック死する恐れがあります。
  • ・尿道閉塞: 尿道が詰まり、おしっこが出なくなることで膀胱がパンパンに膨らみ、お腹が固く張って見えることがあります。トイレに何度も行くのに尿が出ていない、お腹を触ると嫌がる、ぐったりしているといった様子があれば、半日〜1日で尿毒症や心停止を招くこともあります。特にオスの猫に多いです。
  • ・大量の内出血:交通事故などの外傷以外にも、脾臓の腫瘍が破裂することで、お腹の中に大量に血が溜まることがあります。急にお腹が膨らんできた、歯茎が白っぽい、体が冷たい、ぐったりしているといった場合は内出血の可能性があります。
  • ・子宮蓄膿症:子宮の中に細菌が入り込み、膿(うみ)がパンパンに溜まる病気です。お腹が膨らむほか、「水を異常にたくさん飲み、おしっこが多い(多飲多尿)」、元気がなく何度も吐く、外陰部から膿が出るといった症状が見られます。
  • ・腸閉塞:おもちゃや紐などの異物が腸に詰まり、通り道が塞がれることでお腹が膨らむことがあります。水を飲んでもすぐに勢いよく吐く、食欲がまったくない、お腹を痛がるといった様子が特徴です。放置すると腸が破裂し、致命的な腹膜炎を起こすこともあります。
  • ・腹膜炎・重症膵炎:お腹の中で激しい炎症が起き、腹膜に細菌が繁殖したり、消化液が漏れ出したりすることで、お腹が板のようにカチカチに硬く張ることがあります。前足を床につけてお尻を高く持ち上げる「祈りのポーズ(腹痛を耐える姿勢)」をすることがあります。

お腹が張っている時の検査

様々な原因がありますが、中には緊急性の高い疾患も含まれています。

  • ・レントゲン検査:目には見えない骨や内臓の状態を確認します 
  • ・超音波検査:目には見えないお腹の中や心臓などを確認します
  • ・血液検査:貧血の程度、臓器障害の有無、電解質異常などを把握します
  • ・CT検査:体の中をより詳細な状態を把握するために用いられます

お腹が張っている時の治療

まずは状態を確認して、優先度の高いものから治療を行っていきます。

  • ・気道確保・呼吸・循環の確認と安定化:病院に到着後、迅速に確認を行います
  • ・ショック治療: 大量出血や痛みで血圧が低下している場合、静脈路を確保して輸液(点滴)を行い、循環状態を改善させます
  • ・酸素吸入:呼吸状態が悪い場合は、直ちに酸素吸入を開始します
  • ・疼痛管理:強い痛みを和らげるための鎮痛処置が行われま
  • ・止血処置:目に見える外出血がある場合は、応急的な止血を行いま
  • ・緊急手術:内臓破裂による大量出血や、腸閉塞を起こしている場合、胃拡張捻転症候群の際は、命に関わるため迅速な手術が必要です
  • ・ICUにおける管理:重症の場合は、酸素吸入や点滴を続けながら厳密なモニタリングが行われます

緊急の際は下記の連絡先までご連絡ください。

夜間診療受付時間

19:00~23:00

電話番号

080-4442-8080

JPB夜間動物病院は現在千葉市緑区・茂原市のどちらかで診療を行っています。予約制となりますので、必ず来院前にお電話ください。不定休となり、診察ができない場合もございますのでご了承下さい。